もしも仔猫と出会ってしまったら
ねこいえ的🍼ミルク猫の育て方(KとTの自己流猫育て。元気に育て!!)
偶然、段ボールに入れて捨てられている仔猫を発見してしまった!
偶然、家の物置の中で母猫が出産したが、育児放棄をし、仔猫だけが残されてしまった!
偶然、家の庭に猫が仔猫を連れて来て放置してしまった!
突然、仔猫を見つけた知り合いに押し付けられてしまった!
そんな時、時間に少しだけ余裕があり、心の中にもその猫たちに愛情をかけてあげられる余裕があるのであれば、是非その小さな命を救ってあげてください。
その時のための手助けになればと思い、私たちがミルク飲みの仔猫をお世話してきた数年分の失敗や喜びから得た自己流ミルク猫の育て方についてのヒントをお伝えします。
生後4週齢に満たないミルク猫の場合は、箱やケースを用意し、暖かい布を敷き、猫のベッドを作りその中に入れてあげましょう。
夏や汗ばむような日以外は湯たんぽやあんかをベッドの中に忍ばせ、猫たちの体温が下がらないよう温めてあげましょう。
春や晩夏、日中暖かくても朝方冷え込む場合があるので夜だけでも湯たんぽやあんかの用意を!
★かんたん湯たんぽ!
湯たんぽはペットボトルで大丈夫!
お湯を入れたペットボトルにフリースのソックスを履かせ、その上からタオルでくるみ猫ベッドへ(低温やけどに気を付けて)。
母猫にするように、ペットボトルに抱き付き眠る仔猫の姿が見られますよ。
ぐったりしていたり、明らかに体調が悪そうにしていたりする場合は、躊躇せずに動物病院で診察を受けましょう。
その時に、性別や生後何日目ぐらいなのか確認をしてもらうとよいですね。
余りに体調が悪い時にはできないかもしれませんが、ノミダニ駆除もしてもらいましょう。
・猫用ベッド(箱やケース)
・湯たんぽやカイロ
・フリースやタオル類
・哺乳瓶
・幼猫用ミルク (牛乳は絶対ダメ!下痢をする場合があります)
・スポイトやシリンジ (哺乳瓶からミルクを飲めない時に使用)
仔猫の体重測定用のはかり(料理用があれば・・・。)
仔猫を入れて測るためのケース。(透明ケースははかりの文字が見やすいです)
猫用爪切り。(仔猫の爪は針のように尖っています。小さい時から爪切りの習慣をつけてあげましょう。肉球を押さえ飛び出した爪の尖った先だけちょんちょんと切りましょう。)
哺乳瓶やゴムの乳首はいつも清潔に心がけましょう。
幼猫用ミルクに付属の説明書には生後1日~5日までの一日標準授乳回数は6~8回、生後6日~10日までは5~6回と記載されていますが、ミルクを飲むとどの子もよく眠ること!
時間になったので起こして飲ますというのもはばかられます・・。
ねこいえ式では生後2週齢までは一日5回。朝出勤前の6時、退勤後の14時、夕方17時、夜20時、就寝前の23時。
2週齢以降は1日4回。6時、14時、18時、23時。これはあくまでも午前中仕事のKとTの場合です。
このパターンでも元気に育っています! ご自分の生活パターンで調整してくださいね。
ミルクの量は欲しがるだけ!幼猫用ミルク缶に記載の給与量を参考にし、少し多めに作って余るぐらいが良いのかなと思っています。
残ったミルクは捨てましょう!(もったいないから残しておく~はダメ!)
誤嚥を防ぐため、猫は仰向けにせずスフィンクススタイルで授乳しましょう。
★授乳ポイント
初めは哺乳瓶に慣れていないので、なかなかミルクをうまく飲んでくれない猫がいます。
「飲んでくれない・・・。」と焦らず、心を落ち着かせゆたりとした気持ちでトライしましょう。
ひょっとしたら、乳首の先の穴の切込みが小さいかもしれませんので、確認が必要です。
先は十字に切り込まれていますが一辺を少しだけ先のとがったはさみでカットするぐらいがちょうど良いように思います。
ミルクを作り哺乳瓶を傾けた時、ポタン・・・ポタン・・・ポタン・・・とミルクが落ちてくるのが良いらしいですよ。
ミルクの出すぎは誤嚥に繋がりますので、注意してください。ちょうど良い程合いはなかなか難しい物です。
それでもどうしても飲まないときは、シリンジやスポイトを使って根気よく一滴一滴口の中にミルクを入れてあげてください。
この場合、一回に適量は難しいので時間をおいて回数を多く与えてあげるのが良いと思います。
仔猫はおしっこもウンチも自力ではできません。
ミルクの前か後に濡れたガーゼやティシュで刺激して、排尿させてあげましょう。
ウンチはそう簡単にはしてくれませんよ!
ミルク猫初心者の頃、定期的に(毎日)出ないと便秘では??と神経質になっていましたが、獣医さんの「便がお腹の中にまだ溜まっていないので、お腹に便が溜まれば、そのうち出ますよ。」の一言でウンチの呪縛から解き放たれました。
無理に刺激しても出ないときは出ない!ということですね。
お腹の中に便が溜まりそろそろ出るよ~という合図は、おしっこが出るよう刺激をしている時に、いつもとは違う声で(キャーキャーという感じ?!)鳴き出すことでしょうか。
すかさず肛門の脇を濡れたガーゼなどで優しく絞るようなイメージで軽く撫でてあげると出てきますよ。にゅるにゅると。
その時キャーキャーと鳴き続け脚をバタバタ、人の手は猫の爪で傷だらけになることもありますが頑張ってみてください。
3週齢に入り、よちよちと仔猫が歩き始め猫ベッドから出るようになったら、猫ベッドの横に浅めのトレーに猫砂を入れ、ファーストトイレを準備してみましょう。
自力でトイレに入り、上手におしっこをすることもあります。
それでも、ミルクの時の排泄補助は、刺激してもおしっこが出なくなる時期まで、お忘れなく。
離乳までは時間を決めて一日一回体重測定をすることをお勧めします。
ミルクが上手に飲めているか確認になります。
昨日より体重が増えていれば安心! 減っているようであれば、何が原因かなと考えるきっかけとなります。
はかりと猫を入れるケースをご準備ください。 気にならない方はあまり使わない料理用のはかりでどうぞ!
毎日の記録を取ってみましょう。
体重の変化や排尿・排便の記録や、体調の変化をメモ書きしてみましょう。
その子の成長はかけがえのない記録として残るでしょう。
もしも、また仔猫と出会ってしまった時にも、これがきっと役に立つはずです。
仔猫は下痢をすることが多いです。
ミルクだけなので軟便なのでは・・・。そうでしょうか?
専門的なことはわかりませんが、ひどい下痢が続きお星さまになってしまった「たらちゃん」が教えてくれました。下痢は怖いよ!!と。
身体が汚れるぐらいの水便が出ているようなら、動物病院で診察を受けることをお勧めします。
保護した時から目やにで眼が塞がっていたり、鼻水が出ていたり、ぜーぜー呼吸が荒い時も、そして急にミルクを飲まなくなったり、飲んだミルクを吐いたりした時も、私たちはすぐ動物病院に駆け込みます。
ここまで読まれればお気付きでしょうか?ミルク猫育ては獣医さんの助けを得ながらということなのかなと・・・。
生後4週を過ぎると、仔猫はよたよたしながらも走ることもできるようになります。
数匹同時に育てている時は兄妹同士じゃれあったり取っ組み合いをしたり、元気に遊ぶようになります。
お尻を振りながら玉をとったりする遊びも見られます。
そんな遊びを通し社会性が培われていくのでしょうね。
その頃になると、そろそろ離乳の時期です。
これも焦らなくて良いことの一つでしょうか。
あまりに急いで離乳させたため仔猫が体調を崩してしまい、またミルクに戻したという話も聞きました。
生後4週を過ぎ、ミルクの量が減ってきたり、ゴムの乳首を噛み切ったりしたら、離乳の合図だと思います。
仔猫用のパウチや猫缶、粒の小さい仔猫用ドライフードが、各メーカーから発売されています。
浅めのお皿によそい食べさせてみてください。
初めはパウチや缶詰やドライフードをお湯でふやかしたものが食べやすいと思います。
鼻の側に近づけてみたり、手で口に近づけてみたりしながらミルク以外の食べ物にも興味を持たせていきましょう。
中には、いつまでもミルクから離れられない仔猫もいます。
離乳用フードの種類を替えながら、焦らず向きあいましょう。
この時期を楽しめるのもほんの数週間です。 一生ミルクだけ飲んで過ごす猫はいませんからね!
生後6週から8週を過ぎ離乳が進んでいくと初ワクチンの時期が近づいてきます。
ワクチンの接種や検便が終われば、そろそろ仔猫のこれからを考えてあげる時期になります。
このまま自分で飼えないのであれば、その猫を家族として迎えてくださる方を探しましょう。
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最期までお読みいただきありがとうございます。
猫も人間と一緒で、その猫その猫で成長に違いはあります。
ここに記した内容は、私たちがこれまでにお世話をしてきた何匹ものミルク猫たちが教えてくれたことです。
この子たちからのメッセージが、今あなたの助けを求めているその小さな命を救うための手助けやヒントになれば、幸いです!
ねこいえ米子への丸投げ的な仔猫の保護依頼には基本的に応じることはできません。
悪しからずご了承ください。
* 目が開いていない 生後1~6日
* へその緒が付いている 生後1~5日
* へその緒が取れた跡がある 生後4~6日
* 目頭が開き始める 生後7日~
* 目が開き始める 生後10日~
* お腹が付いたまま前脚で進む 2週齢後半
* 乳歯が少しずつ見え始める 3週齢
* よちよち歩き始める 3週齢
* 耳がだいぶ上に立ってくる 3週齢
* おしっこやうんちが自力でできる 4週齢
* トコトコ小走りする。 4週齢
* 前歯やきばが見える 4週齢